「Kindleをオーディオブックみたいに使えないのかな。使い慣れたKindleが本を朗読してくれたら便利そうだし、追加でお金を払わずにオーディオブックを試せていいのにな。」
本記事では、スマホのユーザ補助機能を使ってKindle本の読み上げを行う方法と、実際に利用してみた感想を紹介します。
その他、オーディオブックを無料で聴く方法も当サイトにて詳しく紹介していますのでご覧ください。
Kindleでオーディオブックを簡単に試すなら「読み上げ機能」
「読み上げ機能」を使って、Kindleの本の内容を機械に読み上げてもらうことができます。
AndroidやiOSなど、スマホに組み込まれるシステムが、文字を機械音声で読み上げる機能を提供しているからです。
Androidでは「TalkBack」、iOSでは「VoiceOver」と呼ばれる機能を使います。本来は、目が不自由な方などがスマホを操作できるようにサポートするためのもの。
Kindleの専用端末では、「VoiceView」という機能が用意されていますが、残念ながら日本語では使えません。
【動画あり】Kindleのオーディオブック化「読み上げ機能」の具体的な設定方法・使い方
読み上げ機能の具体的な設定方法・使い方を紹介します。
Android版Kindleでの使い方
「TalkBack」機能を使って読み上げてもらう方法を確認しましょう。
- Android端末で設定を開きます。
- アクセシビリティ、TalkBackの順にタップします。
- TalkBackをオンまたはオフにします。
大まかな流れは以上ですが、Androidの場合は端末によって設定の並びが違います。
一例として、手持ちのHuaweiスマホでは以下の通り。
- 設定
- →スマートアシスト
- →ユーザー補助
- →TalkBack
iPhone版Kindleでの使い方
「VoiceOver」機能を使って読み上げてもらう方法を確認しましょう。
- お使いのiOS端末の ホーム画面から、設定 アイコンをタップします。
- 一般をタップします。
- アクセシビリティをタップします。
- 視覚サポートからVoiceOverをタップします。
- オンまたはオフを選択します。
実際にKindle読み上げ機能を使った感想
手持ちのAndroidスマホ端末(Huawei製)で、Kindle本の読み上げ機能を使いました。
スマホひとつで試せるのは便利
スマホで設定するだけで、読み上げ機能を使えるというのは便利ではありますね。
音声の速度やピッチ(高さ)を調整できるので、色々試しながら自分に合った読み上げ音声を作ってみましょう。
やはり機械。音声には慣れが必要
以前に比べると機械音声もずいぶん進歩したなという印象ですが、「分かりやすく伝える」ことに関してはまだまだ人間の朗読にはかないません。
日本語より英語の方が少し「マシ」で、オーディオブックを使って無料で英語学習する手段として使えなくはないですが、文章の途中や文末での息継ぎ、意味のまとまりごとに区切って読んでくれるという配慮が足りない場合も多く、慣れないと内容を理解しにくいのが残念。
「やはり機械」と割り切って使うくらいがちょうどいいでしょう。
正直な感想「読み上げが止まって困る」「設定戻すのが面倒」
機械の音声にようやく慣れてきたと思ったら、図があるページや章の切り替わりのページで突然読み上げが止まります。
手元のAndroid端末で試したところ、本によっては、ページの切り替えすらうまく行かず止まるものもありました。
ちょっと嫌になって、読み上げを止めようとしても、普段使わないような操作をしないと止まりません。
止めたい時に止められないとちょっと焦ってしまいますよね。
読み上げ機能をオンにする前に、止め方を確認しておいた方がいいでしょう。
追記:Androidの場合は、両方の音量ボタンを同時押し(数秒)すると止まります。
便利さより不便さが大きく安心して聞けない
「通し読みを開始するには、右にスワイプしダブルタップします」など、普段は使わないスマホの操作が必要だったり、押したつもりのない場所が反応してなかなか本を聴き始められなかったり。
画面をロックすると「画面オフ。バイブレーション着信」となって読み上げが止まります。
個人的には、便利というより不便さを多く感じてしまい、あまり利用しなくなりました。
もちろん、「TalkBack」や「VoiceOver」という機能は、本来は目の不自由な方などへのサポート機能なので、「スマホひとつで読み上げを聞ける」という選択肢があるのは素晴らしいこと。
目的に合わせた機能の使い方が大切なのかもしれません。
あくまでお試し。オーディオブックは買って気軽に安心して聴くべし
Kindle本を読み上げてもらいオーディオブックのように使う方法を紹介しました。
「耳で聴く読書」を試すことはできますが、快適な読書とまでは言えない印象です。
機械ならではの不便さが、目を使わなくていいという便利さを大きく上回ってしまいました。
内容の理解に手間がかかったり、スマホの意図しない場所が勝手に反応してしまうのでは、負担が大きく、本の内容に集中して読書を楽しむという感じにならないですよね。
「機械の読み上げはちょっと自分には合わないかも」と感じたら、プロのナレーターの心のこもった朗読も、一度聞いて比べてみてください。
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